2019年10月27日日曜日

鳥渡句会長期休止中

鳥渡句会は初夏句会の延期状態が続いておりますが、
いずれ再開したいと思っていますので、どうか気長にお待ちください。




2019年4月24日水曜日

季語について(初夏)

梅雨前のさわやかな季節、「初夏」に分類されている季語には、例えば次のようなものがあります。

初夏(立夏から芒種まで)の季語

【時候】
【天文】
【地理】
【生活】
【行事】
【動物】
【植物】
青歯朶 アカシアの花 あやめ  茨の花 卯の花 瓜の花 金雀枝 榎の花 豌豆 踊子草 柿若葉 樫落葉 樫若葉 柏落葉 カーネーション 烏麦 木苺 胡瓜の花 桐の花 草苺 馬鈴薯の花 芍薬 棕櫚の花 新馬鈴薯 新樹 新緑 杉落葉 鈴蘭 芹の花 蚕豆 泰山木の花 橙の花 高菜 竹落葉  竹の皮脱ぐ 立浪草 鉄線花 夏茱萸 夏蜜柑 夏蜜柑の花 夏蕨 庭石菖 野蒜の花 葉桜 バナナ 浜豌豆 浜昼顔 薔薇 瓢苗 姫女苑  二葉葵 蛇苺 牡丹 朴の花 蛍蔓 マーガレット 茉莉花 蜜柑の花 水木の花 雪割草 柚の花 余花 連理草 若楓 若葉


立夏というのは新暦で55日頃、芒種というのは新暦で520日頃です。
次の鳥渡句会は518開催ですから、これら「初夏」の季語がどんぴしゃでもっとも効果的なのは間違いないですね。

ところで夏の季語には、「三夏」と呼ばれる夏全体にわたる季語もあります。
これらは、初夏、仲夏、晩夏のどの時期にも使える季語。ということは当然初夏に使っても良いわけです。

三夏(夏全体)の季語

【時候】

【天文】
【地理】
【生活】
アイスクリーム アイスコーヒー アイスティー 青簾  汗疹 甘酒 網戸 鮎狩 アロハシャツ 烏賊釣 鵜飼 団扇 打水 瓜漬 瓜揉  開襟シャツ 籠枕 鰹釣 蚊帳 蚊遣火 鱚釣 生布 伽羅蕗 金魚売 金魚玉 草刈 草笛 葛水 葛饅頭 葛餅    香水 氷売 氷水 サイダー 砂糖水 晒鯨 撒水車 焼酎 白玉 白靴 新節 甚平 水中花 水中眼鏡  錫の鉢  ゼリー 扇風機 ソーダ水 走馬燈 釣堀 天瓜粉 籐椅子 泥鰌鍋 籐筵 心太 茄子漬 夏襟 夏帯 夏衣 夏座敷 夏座蒲団 夏シャツ 夏手袋 夏の風邪 夏の灯 夏暖簾 夏服 夏蒲団 夏帽子 夏館 夏痩 夏料理 肉桂水 寝茣蓙 寝冷え 蠅叩 蠅除 箱庭 箱眼鏡 芭蕉布 跣(はだし) 花茣蓙 鱧の皮 腹当 バンガロー 半ズボン ハンモック 日傘 単衣 日焼 日除    冷酒 冷索麺 冷し瓜 冷汁 冷麦 冷奴 氷菓 ビール 昼寝 風鈴 船遊 噴水 べら釣 ボート 水遊び 水中り 水玉 水鉄砲 水鱧 水虫 水羊羹 蜜豆 ミルクセーキ 浴衣 茹小豆 葭簀 夜焚 夜釣 ヨット 夜店 ラムネ 冷蔵庫 レース レモン水 露台 
【行事】
 
【動物】
青蛙 青鷺 青葉木菟 青鳩 赤翡翠 揚羽蝶  鯵刺 穴子 油虫 雨蛙 雨燕 水馬   蟻地獄 ありまき  烏賊 いさき 石鯛 磯鵯 糸蜻蛉 いなだ いもり 岩魚 鶉の巣  海亀 海猫 海酸漿 瓜蠅   柄長 老鶯 追川魚 大瑠璃 虎魚 落し文   ががんぼ がざみ 河鹿 蝸牛  郭公  鹿の子 兜虫 亀の子 鴨の子 鴉の子 軽鳧の子 河鵜 翡翠 川蜻蛉 皮剥 川鱒 かんぱち 木食虫 鱚(きす) 黄鶲 金魚 水鶏 蜘蛛 蜘蛛の子 海月 黒鯛 黒鶫 鍬形虫 蚰蜒(げじげじ) 毛虫 螻蛄(けら) 蝙蝠 金亀虫 小雀 穀象 鯒(こち) 駒鳥 米搗虫 小瑠璃 笹五位 蠍(さそり)  山椒魚 舌鮃 四十雀 尺蠖 猩々蠅 白蟻 白鷺  蝦蛄 雪渓虫 雀の担桶 田亀 章魚 蝨(だに) だぼ沙魚 燕の子 手長蝦 天道虫 通し鴨 蜥蜴 飛魚 夏蛙 夏鴨 夏魚 夏鰊 夏の蝶 夏燕 蛞蝓(なめくじ) 南京虫 鳰の浮巣 熱帯魚  羽蟻  鋏虫 花潜 飯匙倩   斑猫  緋鯉 火取虫 姫鱒 平鰤  袋蜘蛛 仏法僧 蚋(ぶと) 船虫 ブラックバス  糞ころがし 孑孑 帆立貝 時鳥 保夜 鼓虫 まくなぎ  水鳥の巣 蚯蚓 蜈蚣(むかで) 眼白 目高 山雀 山女 守宮 葭切 夜鷹 夜盗虫 雷鳥 瑠璃鶲
【植物】
青蘆 梧桐 青芝 青葉 青蔦 青みどろ 藜(あかざ) 浅沙の花 岩檜葉  臼の実 鬼罌粟 鬼蓮 酢漿の花  榠櫨の花 絹糸草 金魚藻 金糸梅 金蓮花 草茂る 木下闇 ジキタリス   蓴菜 猩々草 すべりひゆ ゼラニューム  玉簾の花 玉葱 梯梧 天草 時計草 常夏 茄子の花 夏薊 夏蕪 夏草 夏桑 夏木立 夏大根 夏菜 夏葱 夏蜜柑 夏虫 夏柳 夏蓬 日日草 鼠黐の花 蠅虎 パセリ パパイヤ 万緑 美女桜 一つ葉 姫芭蕉 ひゆ ベゴニア ペチュニア 真菰 柾の花 松落葉 松葉菊 水草の花  八重葎 柳蘭 ユーカリの木 辣韮 竜舌蘭 緑陰 病葉 山葵の花


ただし、三夏に分類されているとはいえ、
五月半ばごろに「冷そうめん」や「兜虫」はまだ早いなとかは、実際ありますよね。

一方、外で飲む「ビール」がそろそろ美味しい季節だなとか、
「半ズボン」ももう出していいじゃない、といった実感もあると思います。

そのあたりは各人の判断で、句作に取り入れていただければ良いのではないかと思います。

(徳山)


※季語は「きごさい歳時記」http://kigosai.sub.jp/夏の季語より抜粋

2019年4月21日日曜日

初夏の名句集


葉桜の中の無数の空さわぐ(篠原梵)
新樹ならびなさい写真撮りますよ (藤後左右)
摩天楼より新緑がパセリほど (鷹羽狩行)
はつ夏の空からお嫁さんのピアノ (池田澄子)
また夏を賜る朝のおでこかな (池田澄子)
おそるべき君等の乳房夏来る (西東三鬼)
うごかざる一点がわれ青嵐 (石田郷子)
万緑の中や吾子の歯生え初むる (中村草田男)
万緑や死は一弾を以て足る (上田五千石)
初夏や坊主頭の床屋の子 (長嶋有)
標準にもボンタンにも吹けよ薫風(長嶋有)
指ぱっちんの音すかすかや夏燕 (加藤弾)

(徳山選)


2019年4月20日土曜日

第五回鳥渡句会(「薫風句会」)要綱

〈開催日時〉
2019年5月18日(土)15時より。
 ※前回よりさらに1時間早めました。


〈投句締切〉
2019年5月11日(土) 
 ※鳥渡営業時間内まで。


〈兼題・出句数〉
「曲」の文字を入れて一句。
 ※五月開催なので季語は「初夏」のもので。
 ※季語は各自「歳時記」などを参照してください。
当季雑詠で三句。
 ※計四句となります。投句数は厳守してください。


〈参加予約〉
下記のメールアドレスに「鳥渡句会参加希望」と書いてお名前をお送りください。

m.tokuyama@i.softbank.jp

 ※前回までのgmailは不調の為使用中止にしました。
 ※受付完了のお知らせはメールへの返信にてお伝えします。
 ※席数に限りがあるため先着順10名程度で締め切らせていただきます。


〈投句方法〉
バー鳥渡店内の投句袋に、付属の短冊一枚に一句ずつ書いて入れてください。(詳しくは袋にも書いてあります)


〈選句〉
締切後速やかに選句表を作成し、メールで配布・店内にも設置します。
参加者の方は、句会開催時間までに各自選句しておいてください(選句数は選句用紙に記載します)。


〈一般投票〉
句会当日までの間、店内に置いた選句用紙に対し、一般のお客様からも投票いただきます。
結果は句会当日に、句会参加者の互選とは別に集計して発表します。



以上。久しぶりの鳥渡句会、
どうぞよろしくお願いいたします。

(徳山)

2018年7月1日日曜日

第四回鳥渡句会(梅雨句会)結果発表 

<上位6句>
 
真昼間に湯をはつてをり半夏雨  (橋本)      7点(特選1)
スマホには写らぬ虹のまだありぬ  (徳山)  7点(特選1)
梅雨夕焼け電子レンジを買ふ相談 (徳山)      6点(特選3 逆選1)
古書店の棚のたわみて梅雨しとど (黒羽)   6点(特選1)
接岸のロープのぎぎぎ五月空 (白井)          5点(特選1)
鈴付きの鍵を拾うて梅雨の月 (黒羽)          5点


<優秀者>

正選王 徳山雅記    14点
特選王 徳山雅記    10点
絶対値王 徳山雅記   16点



人気投票正選王 篠原啓吾          17点
人気投票特選王 安部誠         13点
人気投票絶対値王 篠原啓吾       19点





<選句表(徳山のを複写したものです)※メモ等ありすみません>



<人気投票集計(一般のお客様からの投票をまとめました):計12名>




以上。



当日の高円寺:




 六月を綺麗な風の吹くことよ (正岡子規)

2018年6月17日日曜日

梅雨名句集

季語が「梅雨」の名句を集めてみました。



春の月ありしところに梅雨の月  高野素十

梅雨晴や蜩鳴くと書く日記 正岡子規

梅雨の富士梅雨の深さにそびえたる  阿部ひろし

じはじはと梅雨に入りけりバナナに斑  高澤良一 

梅雨の駅貨車の全長動き出づ  西村和子

あばれ梅雨死者にみづかき生えてゐし  熊谷愛子

梅雨畳蟻の魂のみ走る  蓬田紀枝子

梅雨の葬君降りし駅吾も降り  岡本眸

千人の着席の音梅雨深し  奥坂まや

樹も草もしづかにて梅雨はじまりぬ  日野草城

幼子に抽斗一つ貸して梅雨  市村究一郎

ぎしと梅雨箱階段の三段目  鈴木鷹夫

梅雨晴れの馬や筋肉ぶるぶるるん  福富健男

梅雨晴のどこから家事に手をつけむ  葵かける

軍艦のやうな靴ある梅雨の土間  砂山節子

雨だれに半音もあり梅雨最中  鈴木隆二

梅雨も楽し花の絵柄の傘まはし  嶋崎いね

素振りする梅雨の晴間の男傘  大川つとむ

梅雨月夜あなたも青い蚊に生まれ  中西ひろ美

一本の真青なる竹梅雨に入る  納譲二

梅雨に入るこんなに重いランドセル  杉岡ゆたか

梅雨の猫ふぐり確かめ貰ひけり  杉山とみ子

梅雨の夜の隣家が別の音を出す  國保継男

梅雨深し鯨が陸を歩きし日  矢島渚男

梅雨の月蕗の河原を照らしけり  長谷川櫂

鯉の水揺らして重き梅雨の傘  長谷川櫂

青梅雨や向日葵の葉の大雫  大熊輝一

梅雨蝶のしだいに低く墓の中  石寒太

戻り梅雨またも日記の日がとんで  角光雄

素うどんに葱たつぷりと送り梅雨  水原春郎

亀の子も迷ひ来れり梅雨の宿  山口青邨

森深く来て梅雨蝶の漂へる  安済久美子

尺蠖の尺取り急ぐ梅雨晴間   和田 祥子

梅雨晴に加はる星の夥し  相生垣瓜人

地球儀に梅雨の日当る一間かな  守屋 吉郎

梅雨貧し花でも真赤に画いてやれ  岡部六弥太

森といふ梅雨の塊ありにけり  岩垣子鹿

水郷を更に鎮めて梅雨深し  藤浦昭代

梅雨晴間二階傾くほどに干す  今井千鶴子

梅雨の月狐の仕業かも知れず  稲畑汀子

夕暮は犬の時間ぞ梅雨に入る  櫂未知子

物指をもつて遊ぶ子梅雨の宿  星野立子

梅雨晴や野球知らねばラヂオ消す  及川貞

どっちみち梅雨の道へ出る地下道  池田澄子

うしろより忽然と日や梅雨あがる  加藤楸邨

むささびや杉にともれる梅雨の星  水原秋桜子

ひとり身は暇と思はれ送り梅雨  鈴木栄子

黙祷に加はる梅雨の羽音あり  下田稔

人になる気配もみえず梅雨の猫  橋石和栲

吊皮にごとりとうごく梅雨の街  横山白虹

弟が姉ぶつ梅雨のシーチキン  坪内稔典

あめふらし海中を舞ひ梅雨深し  大屋達治

梅雨ばれのきらめく花の眼にいたく  室生犀星 

梅雨暑し女子プロレスの阿鼻叫喚  吉屋信子

梅雨に倦き机に倦きて部屋歩く  吉屋信子

壁張りは明治の新聞梅雨の宿   吉屋信子

鉛筆を噛めば木の香や梅雨ながし  中村苑子

梅雨の河見えざるものへ網を打つ  桂信子

ふところに乳房ある憂さ梅雨ながき  桂信子

深梅雨のわが家を杭と思ひけり  岡本眸

膝の荷が卓押す梅雨のラーメン屋  岡本眸

梅雨を生き何にはげめと遺影の眼  野見山ひふみ

すつぽんの首の伸びゐし梅雨月夜  柿本多映

真言や少しへこみし梅雨畳  栗林千津

青梅雨の独り住ひは人魚めく  朝倉和江

珈琲屋出て珈琲屋梅雨深し  辻桃子

梅雨の木を父より先に伐り倒す  宇多喜代子

荒梅雨の日の差すときはつよく差す  宮津昭彦

梅雨に入りて細かに笑ふ鯰かな  永田耕衣 

梅雨はげし百虫足殺せし女と寝る  西東三鬼 



参考:「575筆まか勢」https://fudemaka57.exblog.jp

作句に行き詰ったときや、何も思いつかないときは、とにかくたくさんの例句を鑑賞してみるのがいいですね。「575筆まか勢」さんには膨大な俳句が集められていて季語で検索もできオススメです。(徳山)

2018年6月5日火曜日

第四回鳥渡句会(梅雨句会)開催概要


開催日時〉
2018630日(土)16時より。
1時間早めました。


投句締切〉
20186月23日(土) 
鳥渡営業時間内まで。


お題〉
「梅雨の季語」で一句。
  梅雨」や、「長梅雨」「梅雨湿り」など梅雨どき特有の季語を用いてください。「五月雨」「黴の宿」などもありです。

「雨や、雨から連想する言葉」で二句。
 季語になっている「虹」や、「なめくじ」などを用いてもいいし、「傘」や「天気予報」など+季語で作っても可です。

※「梅雨の季語」は、二番目のお題の条件も満たしているので、「雨」の句として出しても可です。もちろん三句とも「梅雨の季語」で出しても良いです。(6/15追記)
季語は各自「歳時記」などを参照してください。
計三句となります。投句数は厳守してください。


参加予約〉
下記のメールアドレスにお名前をお送りください。
masaki.tokuyama55@gmail.com

受付完了のお知らせはメールへの返信および当ブログにてお伝えします。
※席数に限りがあるため先着順で締め切らせていただく場合があります。

投句方法〉
鳥渡店内の投句袋に、付属の短冊一枚に一句ずつ書いて入れてください。(詳しくは袋にも書いてあります)

選句〉
締切後速やかに選句表を作成し、メールで配布・店内にも設置します。
参加者の方は、句会開催時間までに各自選句しておいてください(選句数は選句用紙に記載します)。

一般投票〉
句会当日までの間、店内に置いた選句用紙に対し、一般のお客様からも投票いただきます。
結果は句会当日に、句会参加者の互選とは別に集計して発表します。



以上。当日雨が降るといいですね。
何卒よろしくお願いいたします。
(徳山)